大工の西方です 西方建築

新潟市南区庄瀬地区で大工と米作りをしています。一級建築大工技能士 二級建築士 新潟清酒達人検定 銅の達人

天 國弘(国弘)とおぼしき(思いたい…)鉋 偽國? その後

日本の伝統工具(土田一郎さん著)より

 國弘 義廣

後三条より江戸に出て来て名声を得た天才的な鍛冶屋。大入ノミの原型を考案し、鉋の頭の形を改良し、鍛造技術にすぐれた、おそるべき兄弟。多くの優秀な弟子を持った事でも有名である。

 

果たして本物なのでしょうか?

 

 

錆水に浸けると錆が落ちます  不思議

 

鎌倉市の小動神社本殿解体時にいただいた和釘と鎹(かすがい)と共に浸けておきます
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酸化皮膜のような風合いになりました

裏鋤きは思ったより深く、裏出しが大変でした 

錆が深いところもあり、かなり裏出ししないと完全に取り去ることができなさそうです…
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表馴染みは鎚の跡が残っていてかなりぽこぽこです
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側面  薄造りです 厚いところで
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地金は巣が全くなく、まるで極軟鋼のようです

鑿のようにかすがい状に鋼が鍛接してあります

研いだ感じでは、研ぎ安いが、粘りがある?
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"國"は潰れていてよく読めませんが"弘"はわりとはっきりしています
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一枚鉋です
台はひび割れが複数入っていたので、エポキシで固めました
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筆で大口?と書かれているようです

使われていた方の名前?
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厚いところもありますが…10ミクロン以下は出ます
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