墨付け 刻み
ちょっとした庇の墨付け・刻みです。
やはり大工としては、ちょっとした墨付け・刻みでも、おのずと木の癖を見ていろいろ考えながら作業しますのでやりがいがあり、楽しくもあります。
世の中はプレカット全盛で、墨付け・刻みができる大工さんもほとんどいなくなるのではないかと思います。以前、「自分の家ですらプレカットで建てる大工(ベテラン)がいる」と、親方が嘆いていた事がありますが、今の大工さんは墨付け・刻みをする機会がありませんので、それが普通になるのかもしれません。
ある工務店の社長に、「あんたの所は手で刻めばいいと思っているのか?」と言われた事もあります。その工務店では平成7年からプレカットで、墨付け刻みはしていないそうです。うちは単純に手で刻めばいいと思っている訳ではありません。コスト等でプレカットの良い所もあると思いますが、和風建築等でプレカットではできない仕事がたくさんあります。そのような建物を求めているお客様に喜んでいただくには手で刻むしかないのです。
先日の大工の新年会では、信念を持って墨付け・刻みをしている大工さんがまだまだおられ感銘を受けました。私も